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AMD次世代APU「Ryzen AI Max 390」の12コアモデルがGeekbenchに登場!高性能iGPUを搭載

AMDの次世代APU「Strix Halo」に関する情報が少しずつ明らかになってきています。この「Strix Halo」は、AMDの最も強力なAPUとなることが予想され、現在よりも数倍高速なiGPUを搭載すると言われています。

そんな中、Twitterユーザーの@Olrak2_氏によって、Geekbenchのベンチマーク結果に「Strix Halo」の12コアモデルと思われるエンジニアリングサンプルが発見されました。リーク情報によると、このモデルは「Ryzen AI Max 390」であり、12コア/24スレッドのCPUと、RDNA 3.5アーキテクチャベースの40コンピュートユニットを持つiGPUを搭載しているとのことです。

Geekbenchに現れた「Ryzen AI Max 390」の詳細

Geekbenchの結果ページでは、このCPUの識別子が「AuthenticAMD Family 26 Model 112 Stepping 0」と表示されており、テストに使用されたデバイスが「HP ZBook Ultra 14-inch G1a Mobile Workstation PC」であることが明らかになっています。

Geekbench AI Score HP HP ZBook Ultra 14 inch G1a Mobile Workstation PC
Geekbench AI Score HP HP ZBook Ultra 14 inch G1a Mobile Workstation PC

AIテストでは、単精度で4733ポイント、半精度で4944ポイント、量子化テストで13944ポイントを記録しました。これらの数値だけでは正確な性能を判断することはできませんが、50 TOPSのNPUと80プラットフォームTOPSを備えた「Ryzen AI 9 HX 370」をわずかに上回っているようです。これは、「Strix Halo」APUが60 TOPSのNPUを提供すると言われていることを考えると、妥当な結果と言えるでしょう。

「Ryzen AI Max 390」の注目すべきベースクロック

注目すべきは、このプロセッサのベース周波数が3.20GHzであることです。これは、「Strix Halo」APUの動作クロックに関する情報としては初めて明らかになったものです。「Strix Point Ryzen AI 9 HX 370」プロセッサのベースクロックよりも1.20GHz高い値となっています。

両チップは12コア/24スレッドの構成を持っていますが、「Ryzen AI 9 HX 370」はiGPUが12コンピュートユニットと大幅に弱くなっています。そして今回の情報から、「Strix Halo」はクロック周波数でも大幅に優れていることがわかりました。

「Strix Halo」APUラインナップの予想スペック

「Strix Halo」は、ディスクリートGPUなしでも高負荷な作業やゲームをこなせる強力なソリューションになると期待されています。今回ベンチマークに現れた「Ryzen AI Max 390」は、このラインナップの中でも最上位モデルではありません。噂によると、16コア/32スレッドのCPUと40コンピュートユニットのiGPUを備えた「Ryzen AI Max+ 395」も存在するとのことです。

製品シリーズ製品名DieCPU コア/スレッドNPUGPUCU数TDP
AMD RYZEN AI 300 Max シリーズRyzen AI Max+ 395🆕Strix Halo16C/32TXDNA 2RDNA 3.5未定 40CU未定
Ryzen AI Max 390🆕Strix Halo12C/24TXDNA 2RDNA 3.5未定 40CU未定
Ryzen AI Max 385🆕Strix Halo8C/16TXDNA 2RDNA 3.5未定 32CU未定
AMD RYZEN AI 300 シリーズRyzen AI 9 HX 375Strix Point12C/24TXDNA 2 55 TOPSRDNA 3.0890M 16CU15-54W
Ryzen AI 9 HX 370Strix Point12C/24TXDNA 2 50 TOPSRDNA 3.0890M 16CU15-54W
Ryzen AI 9 365Strix Point10C/20TXDNA 2 50 TOPSRDNA 3.0880M 12CU15-54W
Ryzen AI 7 xxxKrackan8C/16TXDNA 2 50 TOPSRDNA 3.08x0M 8CU未定

これらのチップは主にエンスージアスト向けのノートPCやワークステーションに搭載されると考えられるため、大容量のメモリと強力な構成が期待できます。

「Strix Halo」は、「Fire Range」や低価格ポータブルゲーミングPC向けの「Krackan Point」などの新しいCPUファミリーとともに、2025年初頭に登場すると予想されています。

まとめ

AMDの次世代APU「Strix Halo」の12コアモデル「Ryzen AI Max 390」がGeekbenchに登場し、その高性能ぶりが明らかになってきました。Zen 5アーキテクチャと強力なRDNA 3.5ベースのiGPUを搭載し、ベースクロックは3.20GHzに達しています。

ハイエンドノートPCやワークステーション向けに設計された「Strix Halo」は、ディスクリートGPUなしでも高負荷なタスクをこなせる強力なソリューションになると期待されています。今後の詳細な情報の公開に期待が高まります。