2024年11月、PC業界に衝撃が走っています。Amazon.comのCPUベストセラーランキングにおいて、Intelの製品が上位10位以内から完全に姿を消したのです。これは、PC業界における大きな転換点となる可能性を示唆しています。
わずか1週間前まで9位にランクインしていたIntel Core i5 13600KFも、現在では12位まで後退。175ドル（約26,250円）という魅力的な価格設定にもかかわらず、より高価な194ドル（約29,100円）のAMD Ryzen 5 7600Xの方が好調な売れ行きを示しています。
AMD製品が示す圧倒的な強さ
現在、Amazonのベストセラーランキングでは、AMDの3世代にわたる製品が上位を独占しています。特筆すべきは以下の製品です：
- AMD Ryzen 7 5700X：130ドル（約19,500円）
- 8コア16スレッド
- AM4プラットフォーム対応
- 首位を獲得
- AMD Ryzen 5 5600X：105ドル（約15,750円）
- 発売以来最安値を記録
- 2位にランクイン
- AMD Ryzen 7 7800X3D：3位
- AMD Ryzen 7 9800X3D：5位
欧州市場での驚異的なシェア
特にドイツの大手販売店Mindfactoryでの状況は、Intelにとってさらに深刻です。AMDが驚異的な94.49%の市場シェアを獲得し、一方のIntelは最新のArrow Lake CPUをわずか1週間で40台しか販売できていません。
韓国のDIY市場においても、AMDは62%という高いシェアを確保。わずか1年でこれだけの成長を遂げたことは、市場における大きな転換を示しています。
X3Dシリーズの成功要因
AMDの成功を支える大きな要因として、X3Dシリーズの存在が挙げられます。このシリーズは、3Dキャッシュ技術を採用することで、ゲーミングパフォーマンスを大幅に向上させることに成功。現在、Intelにはこれに対抗できる製品がないのが現状です。
今後の展望
IntelはArrow Lake「Core Ultra 200」シリーズでの巻き返しを図りましたが、現時点では期待された成果を上げられていません。一方、AMDは3世代の製品を並行して販売することで、様々な価格帯で強みを発揮しています。
まとめ
2024年末に向けて、CPU市場はAMDの独走態勢が続く可能性が高まっています。特にX3Dシリーズの成功は、AMDの技術革新が市場に受け入れられている証左と言えるでしょう。
Intelの巻き返しには新たな技術革新が不可欠ですが、短期的にはAMDの優位が続くと予想されます。消費者にとっては、性能と価格の両面で魅力的な選択肢が増えていることは、良いニュースと言えるでしょう。
今後も両社の競争が、より良い製品開発につながることが期待されます。
ポチップ