Intelが新しいLunar Lakeシリーズのプロセッサを正式に発表しました。同社によると、新しいCore Ultra 200シリーズを搭載したノートパソコンは今月中に発売される予定です。Meteor Lakeと比較して、Intelは特に統合GPU（iGPU）の性能において、全面的なアップグレードを実現したと述べています。これらの改善点は、ポータブルゲーミングPCの性能と可能性に大きな影響を与える可能性があります。
具体的には、Core Ultra 9 288VのArc 140V iGPUは、Meteor Lakeの8コアArc Xe LPGよりも31%優れていると主張しています。また、この統合GPUは市場で最速であり、AMDのRyzen AI 9 HX 370に搭載されているRadeon 890Mよりも16%優れているとのことです。
Arc 140VとAMDの最上位RDNA 3.5 iGPUの詳細な比較 – ポータブルゲーミングPCへの示唆
Intelは、Arc 140VとAMDの最上位RDNA 3.5 iGPUの詳細な比較を提供しています。
この比較では、23のゲームにおける2つのiGPUの性能が比較されています。Ryzen AI 9 HX 370は一部のゲームでリードしていますが、全体的にはCore Ultra 9 288VのiGPUが優勢となっています。これらの結果は、Lunar Lakeを搭載したポータブルゲーミングPCが、AMDベースのライバル機と比較して優れたゲーミングパフォーマンスを提供する可能性を示唆しています。
さらに、IntelはLunar Lake iGPUがレイトレーシングにおいて最速のパフォーマンスを発揮すると述べています。同社は、このセグメントでの5つのゲームのデータを示しており、Arc 140Vはすべてのゲームで顕著なリードを示しています。これは、Lunar Lakeを搭載したポータブルゲーミングPCが、レイトレーシング対応ゲームにおいて優れたパフォーマンスを発揮する可能性を示唆しています。
MSIとAcerがLunar Lakeチップを搭載したポータブルゲーミングPCを準備中
MSIはすでに、Intel Core Ultra 200Vプロセッサを搭載した「Claw 8 AI+」の登場を確認しています。Acerも、Lunar Lakeチップを搭載した初のポータブルゲーミングPCを発表する可能性があります。今後数日間でさらなる発表があるかもしれません。
これらのデバイスにArc 140Vを搭載したプロセッサが採用され、Intelが期待通りのパフォーマンスを発揮できれば、ROG Ally X（Best Buyで入手可能）や今後登場するAMD Strix Pointなどのポータブルゲーミングデバイスに、ついにIntelが本格的なライバルとして立ちはだかることになるでしょう。
まとめ
IntelのLunar Lakeシリーズは、特に統合GPUの性能において大幅な向上を遂げています。Arc 140VはAMDの最上位iGPUを上回る性能を発揮し、レイトレーシングにおいても最速のパフォーマンスを実現しています。MSIやAcerがLunar Lakeチップを搭載したポータブルゲーミングPCを準備していることから、ポータブルゲーミングPC市場での競争がさらに激化することが予想されます。Intelが期待通りのパフォーマンスを発揮できれば、AMDに真の競争相手が現れ、ポータブルゲーミングPCの性能と可能性が大きく向上することになるでしょう。
